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【ホラー秘宝】は、キングレコードが贈るホラー映画の人気レーベル。そのラインナップの質は、ホラー・ファンのみならず、一般の映画ファンからも一目を置かれる存在です。多くのファンから【観客参加型のホラー映画祭!】としてご愛顧いただき、毎年、たくさんのお客様にお越しいただいております。今年で6年目の夏を迎えるホラー映画祭のシーズンがやってきました!
『VAMP』
父親から虐待を受け続け、生きる希望を失い自暴自棄に陥った女子高生・美以那。彼女の前に現われたのは謎の美女・苓。自らを“ヘマトフィリア(血液耽溺者)”と呼び、“生きるに値しない”男たちを殺し、血をすする苓が、傷ついた美以那を導いていく。 そんな二人の前に美しきヴァンパイアの影が忍び寄る…
主演はロシア、中国など海外作品でも活躍する国際派女優・中丸シオン。『西の魔女が死んだ』の高橋真悠との激しいラブシーンに体当たりで挑戦!エロティック&リリカルにして、恐怖が心に突き刺さる《耽美的ダークファンタジー》が完成!監督は『平成ウルトラマンシリーズ』も数多く手掛け、幅広い作品を世に送り続ける小中和哉。
〇原作・脚本:小中千昭 〇監督:小中和哉 〇出演:中丸シオン、高橋真悠、田中真琴、渡邉翔、俊藤光利、加藤厚成、松沢蓮、早坂季花、北岡龍貴、木之元亮、石田信之、大浦龍宇一、堀内正美 〇制作協力:Bear Brothers Ltd FREBARI 〇製作:キングレコード株式会社 〇2019/86分/R15 ©2019キングレコード 
『怪談新耳Gメン 孤島編』
“怪談新耳Gメン”と呼ばれる中年の男たちが心霊映像を撮影するために、心霊スポットに体当たりの殴り込みをかける、一切のやらせなしのガチンコ心霊ドキュメントシリーズの最新作!昨年の「夏のホラー秘宝まつり2018」の人気投票【ホラー総選挙】にて堂々の第1位、グランプリを受賞!平成から令和になり、「怪談新耳袋Gメン」がますますパワーアップし登場!
今年はなんと「Gメン」現主要メンバーである、田野辺尚人が入院!これまで【復活編】と【冒険編】の監督をつとめた佐藤周が脱退!?まさにGメン存続の危機!?
〇監督:谷口恒平 〇出演:田野辺尚人[別冊映画秘宝編集長]、後藤剛[シャイカー社長]、谷口恒平、はち[日本人形]、山口幸彦[キングレコード] 〇協力:木原浩勝、中山市朗 〇2019/日本 ©2019怪談新耳袋製作委員会 BS-TBS/キングレコード
『BEYOND BLOOD』
世界中のホラー・ファンを熱狂の渦に巻き込み、ホラーという一大ジャンルの地平線を新たに切り拓いた【ニュー・ウェイヴ・オブ・フレンチホラー】ムーブメント。10年の時を経た今、当事者や識者の言葉からホラー史に大きな刻印を残したこの重大ムーブメントの意味と隠された秘密、その真実を多角的に検証。9/11という未曾有の大事件や封建的なフランス映画界への疑問、フランスのフェミニズム文化など社会問題に切り込んだ多様性に富んだドキュメタリー映画が誕生!本作は、世界各地のファンタスティックス映画祭で正式招待され、日本での逆輸入公開が決定。本作を観れば、【ニュー・ウェイヴ・オブ・フレンチホラー】ムーブメントの“最前線”を体験できること間違いなし!
〇監督・脚本・撮影・編集:小林真里 〇出演:アレクサンドル・アジャ(『ハイ・テンション』『ヒルズ・ハヴ・アイズ』監督)、ベアトリス・ダル(『屋敷女』主演)、パスカル・ロジェ(『マーターズ』『トールマン』監督)、アレクサンドル・バスティロ(『屋敷女』『リヴィッド』『レザーフェイス』監督)など 〇製作:キングレコード MK Film 〇2018/日本/93分 (C)2019キングレコード MK Film
『シオリノインム』
彼氏と別れて傷心中の詩織は毎夜、謎の男に抱かれる夢を見ていた。戸惑いつつもその淫夢に陶酔し、日ごと妖艶になっていく詩織。しかし、ある日を境に夢の男は恐ろしい姿に変貌し、ついに現実にも現れるようになる…幽霊に女性が犯されるというショッキングな題材を描いたエロティック・ホラー。昨年度の「夏のホラー秘宝まつり」上映作品『心霊ツアーズ』の出演女性タレントオーディションの際、複数の女性タレントが自分の心霊体験として霊との性的体験があると語った事に発想を得て企画された作品!主演は昨年の『心霊ツアーズ』で見事優勝し、2019年度の【夏のホラー秘宝まつりイメージガール】になった松川千紘。初ヌード、初セックスシーンに挑戦し、その豊満なボディを大胆に晒して体当たりの演技を見せる。監督は本作のために人気シリーズ『怪談新耳袋Gメン』最新作の監督を降板してこの作品に臨んだ佐藤周!
〇監督・脚本:佐藤周 〇出演:松川千紘、古谷蓮、辻凪子 〇製作:キングレコード株式会社 〇2019/日本/調整中 ©2019キングレコード
『残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う』
「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」にてオフシアター・コンペティション部門でグランプリを受賞した『メイクルーム』の第三弾!メイクの都筑、今日はホラー映画の現場。スタッフもおなじみのメンバーが揃った。今回もクセものぞろいの現場に、都築は振り回されっぱなし。華やかなアイドル業界。でもその舞台裏(メイクルーム)は、決して派手な世界ではない。果たして今回こそ、撮影は無事に終了するのだろうか……!?主演は映画『ミスミソウ』(18)の先生役で怪演し好評を博した森田亜紀、残念なアイドルに2013年ミスFLASHでグランプリを受賞し、映画『新宿スワンⅡ』(17)『娼年』(18)などに出演、映画のみならず、舞台、グラビアなど幅広く活躍する階戸瑠李を配し、業界の裏側に鋭く抉りこんでゆく!監督は1,000本以上のAV作品や『2ちゃんの呪い』(11)『エクステ娘』(14)などのホラー映画も手掛けた森川圭!
〇監督:森川 圭 〇出演:森田亜紀、階戸瑠李、門前亜里、梅村結衣、円谷優希、白石彩妃、藤井奈々、倖田李梨、アイリ 〇配給協力:キングレコード株式会社、山口幸彦 〇製作:株式会社STRAYDOG PROMOTIONN 〇2019/90分/©STRAYDOG PROMOTION
『星に願いを』
嫌い…嫌い…嫌い…嫌い…。クソつまんない芸人。クソカウンセラー。あたしをヤったクソ教師。そいつにバカのなり方を教わって親の金で遊び呆けてるクソ学生。そんなバカにもなりきれずただ二酸化炭素を吐き出すだけの空気人間。そんなバカどもを踏ん反り返って上から見下すクソ野郎とその腰巾着。クソまみれのあたしの人生をさらにクソまみれにしたクソ野郎。本作は、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019」にて上映。クソ勢揃い!若き監督による強烈で過激なバイオレンス描写とカオスな映像表現が話題となった問題作!スプラッター/ホラー映画監督・佐々木勝己が描く圧倒的なクライマックスとエンディングに刮目せよ!
〇監督:佐々木勝己 〇出演:兼田いぶき、正田貴美佳、尾関俊和、畠山勇樹ほか 〇2019/日本/118分 ©2019キングレコード
『ドリラー・キラー マンハッタンの連続猟奇殺人』
『キング・オブ・ニューヨーク』(90)や『スネーク・アイズ』(93)などで知られるアベル・フェラーラ監督の劇場長編映画2作目であるスプラッターホラー。夜な夜な電動ドリルを手に殺人を繰り返していく狂気の殺人鬼となる主人公を監督自らが熱演。ニューヨーク・マンハッタンに住む若き画家の主人公は、2人の女性と同居していた。絵が売れず借金で苦労していた彼はある日、溜まりに溜まったストレスを解消するためホームレスを電動ドリルで殺害する。人生をかけて描いた画は画商に酷評され、恋人にも逃げられた彼は電動ドリルを片手に更に狂気の世界へとのめり込んでいく…!
〇監督:アベル・フェラーラ 〇脚本:ニコラス・セント・ジョン 〇出演:アベル・フェラーラ、キャロリン・マーズ、リチャード・ホワース 〇1979/アメリカ/94分 ©️1979 NAVARON FILMS.ALL RIGHTS RESERVED.
『ザ・クレイジーズ/細菌兵器の恐怖』
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(68)や『ゾンビ』(78)など、ゾンビ映画の第一人者として知られるジョージ・A・ロメロ監督の劇場長編映画4作目であるパニック・ホラー。人間を発狂させる細菌兵器の事故による人々の混乱をセミ・ドキュメントタッチな設定と残酷描写を交えながらの狂人、軍人、生存者の手に汗握る三つ巴で描いた傑作。 舞台はアメリカの田舎。ある日、住人の男性が突然発狂して妻を殺し、家に放火する事件が発生。やがて町に防護服に身を包んだ兵士たちが現れ、伝染病の発生を理由に住人たちを強制的に連行し始めた。数人の住人たちと共に軍の封鎖線からの脱出を試みる主人公たちだが…
〇監督・脚本:ジョージ・A・ロメロ 〇出演:W・G・マクミラン、レイン・キャロル、ハロルド・ウェイン・ジョーンズ 〇1973/アメリカ/104分 ©️1973 PITTSBURGH FILMS.ALL RIGHTS RESERVED.
DISTRIBUTED BY HOLLYWOOD CLASSICS INTERNATIONAL LTD. ON BEHALF OF ARROW FILMS LTD AND MADE AVAILABLE IN JAPAN EXCLUSIVELY THROUGH KING RECORDS.
『VAMP』称賛コメントが到着!!
ヴァンパイア映画を撮るのは、ジャンル映画が好きな映画監督の夢である。だが、日本でそれはなかなか難しい。というのも、高貴で孤独な血族を体現できる俳優が見つからないからである。しかし、その稀有なる麗しき美貌と倒錯の香りで、ロシアや中国に熱く招かれている中丸シオンという逸材を得て、小中和哉監督は振り切れた。鮮血と残酷の美学にまみれて、とにかく中丸シオンが美しい。
樋口尚文
映画評論家、映画監督
美女は自らの身体で浴びる血に戸惑い、あるいは歓喜する、だからこそより美しい。中丸シオンのしなやかな動きや攻撃性の発露は、スタティックな画面の中で、惚れ惚れとさせられる。その戦いは観客一人一人の現実社会での戦いに引き継がれる。運命に抗おうとする、すべての<少年少女>たち必見の映画です。
切通理作
映画評論家、映画監督
お互いにポップなファンタジーや美少女を追いかけていたと思われる小中和哉が、歳を経てダークなファンタジーに美熟女・中丸シオンを配して美しく撮り、僕も追いかけたくなってしまう。
金子修介
映画監督
『BEYOND BLOOD』へ寄せられた絶賛コメント!!
ファンタスティックだ!
この映画は作られなければいけなかった。
『BEYOND BLOOD』が大好きだよ。
パノス・コスマトス
『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』監督
ゼロ年代のニュー・ウェイヴ・フレンチ・ホラーの情熱的な考察であると同時に、ジャンル映画へのラヴレターだ。
ジェローム・ラセール
ジェラルメ国際ファンタスティック映画祭プログラマー
●ホラーしゃべれ場トークショー
スケジュール表は横にスクロールします
8/23(金) 8/24(土) 8/25(日) 8/26(月) 8/27(火) 8/28(水) 8/29(木)
13:35
VAMP
 
12:15
VAMP
舞台挨拶[上映後]
13:35
星に願いを
 
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残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う
 
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BEYOND BLOOD
 
13:35
VAMP
 
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BEYOND BLOOD
 
15:20
残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う
 
14:25
シオリノインム
開会式&舞台挨拶[上映前]
15:50
BEYOND BLOOD
15:25
怪談新耳袋Gメン 孤島編
 
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残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う
 
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BEYOND BLOOD
 
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VAMP
 
17:10
星に願いを
 
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残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う
舞台挨拶[上映前]
18:15
シオリノインム
 
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VAMP
 
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星に願いを
 
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怪談新耳袋Gメン 孤島編
 
17:35
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怪談新耳袋Gメン 孤島編
舞台挨拶[上映後]
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舞台挨拶[上映前]
20:15
VAMP
 
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シオリノインム
 
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VAMP
 
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シオリノインム
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残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う
 
8/30(金) 8/31(土) 9/1(日) 9/2(月) 9/3(火) 9/4(水) 9/5(木)
13:35
星に願いを
 
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怪談新耳袋Gメン 孤島編
13:35
星に願いを
 
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VAMP
 
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シオリノインム
 
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怪談新耳袋Gメン 孤島編
 
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VAMP
 
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VAMP
 
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BEYOND BLOOD
 
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怪談新耳袋Gメン 孤島編
 
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シオリノインム
 
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VAMP
 
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BEYOND BLOOD
 
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シオリノインム
 
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シオリノインム
 
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残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う
 
17:50
BEYOND BLOOD
 
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残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う
 
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残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う
 
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VAMP
 
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怪談新耳袋Gメン 孤島編
 
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VAMP
 
19:40
VAMP
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BEYOND BLOOD
 
19:10
怪談新耳袋Gメン 孤島編
 
19:10
星に願いを
19:25
総選挙グランプリ上映
 
9/6(金)〜9/12(木)キネカ大森 名画座2本立て
12:35 / 16:40
ザ・クレイジーズ/細菌兵器の恐怖
14:45 / 18:50
ドリラー・キラー マンハッタンの連続猟奇殺人


スケジュール表は横にスクロールします
8/24(土) 8/25(日) 8/26(月) 8/27(火) 8/28(水) 8/29(木) 8/30(金)
20:15
VAMP
20:15
BEYOND BLOOD
20:15
怪談新耳袋Gメン 孤島編
20:15
シオリノインム
20:15
残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う
20:15
星に願いを
20:15
ザ・クレイジーズ/細菌兵器の恐怖
8/31(土) 9/1(日) 9/2(月) 9/3(火) 9/4(水) 9/5(木) 9/6(金)
19:45
ドリラー・キラー マンハッタンの連続猟奇殺人
19:45
VAMP
19:45
BEYOND BLOOD
19:45
怪談新耳袋Gメン 孤島編
19:45
シオリノインム
19:45
残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う
19:45
星に願いを
★舞台挨拶あり
スケジュール表は横にスクロールします
8/24(土) 8/25(日) 8/26(月) 8/27(火) 8/28(水) 8/29(木) 8/30(金)
18:30
VAMP
18:30
BEYOND BLOOD
18:30
ドリラー・キラー マンハッタンの連続猟奇殺人
18:30
怪談新耳袋Gメン 孤島編
18:30
シオリノインム
18:30
残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う
18:30
VAMP
8/31(土) 9/1(日) 9/2(月) 9/3(火) 9/4(水) 9/5(木) 9/6(金)
18:00
シオリノインム
18:00
ザ・クレイジーズ/細菌兵器の恐怖
18:30
BEYOND BLOOD
18:30
残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合う
18:30
BEYOND BLOOD
18:30
シオリノインム
18:30
ドリラー・キラー マンハッタンの連続猟奇殺人
20:30
怪談新耳袋Gメン 孤島編
20:30
VAMP
20:30
ザ・クレイジーズ/細菌兵器の恐怖
20:30
星に願いを
20:30
怪談新耳袋Gメン 孤島編
20:30
星に願いを
20:30
ザ・クレイジーズ/細菌兵器の恐怖
★Topics1 スタンプラリー実施!5本観ると1本タダ!全8作品鑑賞でDVD1本プレゼント!
8作品鑑賞で、有料鑑賞券半券提示すると同映画祭内の次回ご鑑賞料金が無料に!全8作品コンプリートで【ホラー秘宝】ラインナップから、お好きなDVD1本プレゼント!
★Topics2 ホラー総選挙! 一位を当てたらDVDプレゼント!
劇場で配布する【投票用紙】に一番面白いホラー作品を予想。見事一位を当てた方から抽選で、上映作品の中から抽選でお好きなDVDを1枚プレゼント。尚、当選者の発表は商品の発送をもって替えさせていただきます。
★Topics3 投票率の最も高いホラー作品を9月5日(木)の最終回にシークレット上映!
劇場の投票用紙で投票が最も多かったホラー作品を、9月5日(木)19:30の回に、シークレット上映。その場にてホラー総選挙の結果を発表!特別料金500円でご覧いただけます。
★Topics4 参加型でホラーを楽しもう!ホラーしゃべれ場&お祭りイベントを開催!
スぺシャスゲストとお客様による、ホラーへのアツい思いをたっぷり語り合う【ホラーしゃべれ場トークショー】など、観客参加型トークショーも連日開催します!
Q、日本人のあなたがニュー・ウェイヴ・オブ・フレンチホラー・ムーブメント(以下、NWOFHM)の映画を撮ることにした、そのきっかけを教えてください。
僕が監督したもう一本の長編ドキュメンタリー映画『Ramen Fever』の製作中に、自宅で深夜に横になっている時に突然思いつきました。2016年の春のことです。ゼロ年代はホラー映画のムーブメントが活況を呈した10年間だったわけですが、例えば数々のハリウッドリメイクが製作されたJホラー、『ホステル』や『ソウ』などのアメリカのトーチャー・ポルノ、そして『パラノーマル・アクティビティ』などのファウンド・フッテージ(POV)。そんな中でもフレンチホラーはホラー史に大きな刻印を残した最も重要なムーブメントだと今でも思ってます。『ハイテンション』は05年の全米公開時に、当時住んでいたニューヨークで鑑賞したのですが、フランスでもこんなゴアなホラーが作れるんだ、と感銘を受けました。その後、『屋敷女』と『マーターズ』を観て、しばし興奮が収まらないほど、激しく衝撃を受けましたね。ブルータルでゴアでパワフル、しかもフランス映画らしい繊細さも同居している。このユニークなバランスと独自性に魅了されました。あれから約10年が経過し、ここで一つ誰かがあのムーブメントを総括し、記録することが必要だと感じたわけです。一つのエデュケイションとして映像作品という形で後世に残せたらな、と。
しかも、監督はそもそも映画評論家なわけで。
僕は具体的に映画監督になりたいと思ったことは一度もないのですが、『Ramen Fever』にせよ『BEYOND BLOOD』にせよ、僕が作品を選んだわけではなく、作品が僕を選んだだけです。確固たる題材が、心から語りたいストーリーがあるならば、これは作るべきだと。ドキュメンタリーなら、ある程度一人で作れることもわかってましたし。今はiPhoneで劇映画が撮れる時代ですから。ただ、ライターや映画評論家を10年以上やってきて、アーティストとしてそろそろ次のクリエイティヴなステップに進まないといけない、という思いは強くありました。新しい表現方法を身につけて自分なりの作品を発表しないとな、と。気がつくと僕の周りには優れた映画監督ばかりいたので、映画監督になることも自然な成り行きだったのかもしれませんね。3年前に映画の製作を始めてからは、ライター業はほぼ廃業状態です。今後はさらに監督業に専念していきます。
Q、出演者たちには、どのようにコンタクトを取ったのですか?
08年に東京のフランス映画祭で『屋敷女』が上映された時に監督のジュリアン・モーリーとアレクサンドル・バスティロが、09年に同映画祭で『マーターズ』が上映されたときには監督のパスカル・ロジェが来日したんです。で、ライターとして僕がこの監督たちに、DVD映像特典用のインタビューをして、オフの時間に彼らを東京観光に連れていってあげたんですね。新宿とか中野に。そこで親交を深め、特にジュリアンと仲良くなり、僕がパリに行った時も街を案内してくれたりして。それでこの映画の企画を思いついたときに、即座にジュリアンに相談したら「喜んで全面的に協力するぞ!」と言ってくれて、一気に企画が動き出しました。そのときはまだ、この映画がどこに向かうのかはまったくわかりませんでしたが。フランス人の監督や俳優たちは、ジュリアンのおかげでインタビューを撮影できたのですが、その後自分の友人を中心としたネットワークで、このムーブメントに精通している、アメリカやカナダの監督や映画評論家、映画祭関係者たちに出演を依頼して。2018年の1月に撮影が完了しました。
企画、製作、監督、脚本、撮影、編集とほとんど一人で作られたわけですが。
NWOFHMの画期的なところは、ホラー映画がなかった国に世界を震撼させる強烈なホラー映画のムーブメントを生み出したことです。その発端は、保守的で封建的なフランスの映画産業のシステムに対する異議であり反抗であり疑問だったと思うのですが、監督たちのその姿勢は完全にパンクですよね。巨大なシステムを変えようと反骨的に立ち上がったわけですから。そこに僕は大いに共感を抱き、パンク・スピリットの大きな核であるDIYを自分も実践することは必然だったわけです。と言いつつも、まあそれよりも単純に、一人でやることは苦ではなく逆に楽だったので。自由があって。自分の確固たるビジョンも見えてましたし。僕はチャレンジするのが好きなんです。自分にチャレンジするのが。あと、僕の映画はインタビューがメインでありキモなのですが、僕はインタビューするのが好きですし、自分が優れたインタビュアーだと自負してるんです。だから、その自信も大きかったかもしれないですね。編集のテクニカルな部分は映画監督の佐藤周さんにご協力いただき、プロデューサーにはキングレコードの山口幸彦さんにも入ってもらいました。このお二人には心から感謝してます。
Q、ホラー映画はもちろんだと思いますが、フランス映画も好きだったのですか?
映画は昔からホラーに限らずジャンルを問わずなんでも観ますが、フランス映画の文法って独特ですよね。かなりリズムや構成が特殊で。好きな監督もいますし、好きな作品も色々あります。それこそ作品だとゴダールの『アルファビル』やベアトリス・ダル主演の『ベティ・ブルー 愛と激情の日々』、監督だとギャスパー・ノエやレオス・カラックス、ジャック・オーディアールとか。でもアメリカ映画と比べると、そこまで熱心に観ていたわけではないです。ジャン・ローランの作品は、友人のフランク・ヘネンロッター(『バスケット・ケース』『ブレインダメージ』監督)にも薦められて、かなり観ましたけど。あとは『BEYOND BLOOD』のフランス語の翻訳を手がけてくれた僕の父は、大学で長年フランス語の教授をしていましたし、弟でこの映画に楽曲を提供してくれたクラシック音楽作曲家の小林純生も、昔フランスに留学していたことがあります。なので、ファミリーとしてフランスに縁があったんですよね。個人的にはフランスのパリは大好きな街ですし。芸術の都。街を散策していると、美しい絵画の中を歩いているような気分になります。ロマンティックな街ですよね。あとフランス語の発音やイントネーションが大好きでなんです。特に女性が話しているのを耳にすると心が弾みます。愛らしい。
Q、好きなフランスの言葉は?
ジュテーム?
Q、映画の終盤では、新時代の幕開けを告げる新しいフランス人監督たちと作品も取り上げています。
2016年5月に、初めてカンヌ国際映画祭に参加したんです。一番の目的は、そのとき同時進行で製作していた『Ramen Fever』を海外の配給会社やセールスエージェントにプロモーションをし、売り込むためでした。で、当然のごとくここで多くの新作映画も観たわけですが、その中で『RAW 少女のめざめ』に出会ったんです。スチル画像を見て、ほとんど予備知識のないまま、これは傑作の予感...と思って上映に駆けつけたら、見事にノックアウトされました。生まれて初めてスタンディングオベーションもしました。あの上映、映画体験は一生忘れられないでしょうね。上映中の観客のリアクションも凄まじく、素晴らしい盛り上がりで。その後、『RAW』の製作会社のワイルドバンチに知り合いがいたので、彼女を通じて監督のジュリア・デュクルノーに連絡を取り、その年の11月にパリのジュリアが住むアパートの近くのカフェで、初めて彼女に会いました。カンヌの舞台挨拶などで見かけていたのですが、相変わらずの長身美女で、腕に大きなタトゥーが入っていて。僕の映画に興味を示してくれて、なんとか出演してくれないか話し合ったのですが、結局スケジュールの都合がつかず、残念ながら実現しませんでした。その後もジュリアとは、たまに連絡を取り合ってます。今は彼女の新作が心から待ち遠しいです。
コラリー・ファルジャ監督とは、どのように出会ったのですか?
17年の9月にトロント国際映画祭で『REVENGE / リベンジ』が上映され、主演のマチルダ・ルッツと、監督のコラリーにインタビューしたんです。このときに『BEYOND BLOOD』のことを話して、連絡先を教えてもらい、12月にパリに飛んで彼女の自宅でインタビューを撮影させてもらいました。男勝りのハードコアな映画を作りますが、凄くチャーミングな女性なんです。去年フランス映画祭で来日したときも東京でハングアウトしましたし、今年パリでも会いましたし、今でもよく連絡を取り合ってますよ。この二本の作品に出会えたおかげで、『BEYOND BLOOD』の着地点が見えてきて、映画の完成の目処が立ちました。ドキュメンタリー映画は筋書きがないので、どこまでテーマや登場人物たちを追い続けるのか、という線引きが難しくて。撮影の終わりがなかなか見えづらいのですが、僕は一度作り始めたものは絶対に途中で投げ出したくなかったので、少し時間はかかりましたが、完成できてほっとしてます。
Q、スペインのホラーも取り上げていますね。
17年のトロント国際映画祭では『REC/レック』『エクリプス』の監督パコ・プラサにライターとしてインタビューする機会があり、彼もこのときに交渉して、出演を快諾してくれて。12月にマドリッドに飛んでインタビューを撮影させてもらいました。フランスのお隣、スペインで当時大ヒットしていたスペインホラーについて当事者に証言してもらうのは重要でしたし、スペイン人の観点から見たフレンチホラーについての貴重な発言も絶対に押さえたかったので。パコとは去年、シッチェスで再会できて嬉しかったですね。
Q、『BEYOND BLOOD』は、海外の映画祭でこれまでに上映されてきました。映画祭サーキットはどのような体験でしたか?
ワールドプレミアは、昨年10月のスペインのシッチェス国際ファンタスティック映画祭でした。昔から馴染みのある、世界で最も有名なファンタ系の映画祭で上映されたのは本当に名誉で光栄なことでした。一度は必ず行きたいと夢見ていた映画祭に、自分の作品を携えて行けたわけですから。『BEYOND BLOOD』は僕の初監督作ですが、自分の作った作品が人の目に触れるというのはなんだかシュールで、夢のような感覚でしたね。シッチェスでは上映前に英語で舞台挨拶をした後、お客さん(ほとんどがスペイン人だったと思いますけど)と一緒に、最後まで映画を観ました。ドキドキしましたし、変な汗をかきましたが、得難い体験でした。ちょうど、友人のパノス・コスマトスが監督作『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』を引っさげてシッチェスに来ていたので、一緒に食事をしたり。彼はシッチェスで、めでたく監督賞を受賞したのですが、あれは本当に嬉しかったですね。で、僕はシッチェスには一週間滞在したのですが、快晴続きで、街並みもビーチも美しく、のどかで、毎日街を歩いているだけで楽しかった。たまたまヌーディストビーチを見つけたので、やった! これはすごい! と駆け足でビーチに向かったのですが、よく見たら老人しかいなくて残念だったのもよい思い出です(笑)。映画祭も盛り上がってましたし、本当にたくさんのお客さんがスペイン中、中には国外からも来ていて、情熱の国らしく観客の熱狂ぶりも凄かった。また別の作品を携えて、いつか行きたいですね。
Q、シッチェス以外の映画祭はどうでしたか?
シッチェスの次は、同じく10月の下旬に行われたベルギーのレイザーリール映画祭でした。前からよく名前を耳にしていたのですが、世界遺産があるブルージュという美しい古都が舞台で。映画祭の規模自体は小さかったのですが、ここで初めて監督として英語でインタビューを受けました。新鮮な体験でしたね。そういえば、このときベルギーのブリュッセルで誕生日を迎えました。特に何をしたというわけでもないですけど(笑)。三つ目が、フランスのジェラルメ・ファンタスティック映画祭。前身のアボリアッツ時代を含めると歴史の長い伝統的なファンタ系の映画祭で。真冬の1月に雪深いスキーリゾート地で開催されたのですが、スタッフの対応やもてなしぶりも心がこもっていて、観客の熱狂も素晴らしく、愛情のこもった映画祭で、心から感動しました。
Q、映画にとって重要な意味を持つ、フランスでのプレミアですね。
はい。ジェラルメでは『BEYOND BLOOD』は三回上映されました。この映画祭で特に心に残っていることは、雪が降る夜に映画祭主催の山の上のオシャレなレストランでのディナーの席で、この年の映画祭の功労賞を受賞したイーライ・ロス監督と、映画監督として挨拶できたことですね。ライターとして、彼には以前二回スカイプでインタビューしたことはあったのですが、同じ映画監督として、まあ僕はドキュメンタリー映画しかまだ撮ってないわけですが、会うことができたのは不思議な感慨がありました。それ以上に嬉しかったのが、『BEYOND BLOOD』の舞台挨拶で出演者のジュリアン&アレックス、ザヴィエ・ジャンと一緒にステージに立ったのですが、彼らも、大勢のフランス人のお客さんたちも映画を気に入ってくれて、心から喜んでくれたことですね。あれは心が震えました。ジーンと胸が熱くなりました。アメリカ、スウェーデン、カナダ、フランス、韓国といった世界各国から参加していた他の映画監督たちとも仲良くなれましたし。これこそ国際映画祭の醍醐味ですよね。良い思い出ばかりです。
Q、『BEYOND BLOOD』には、2名の日本人の識者も出演しています。
キングレコードの山口幸彦プロデューサーは、日本におけるフレンチホラーの仕掛け人として最も重要な人で、この映画には欠かせない存在でした。『屋敷女』と『マーターズ』、『リヴィッド』がフランス映画祭で上映されたときに、僕にインタビューの仕事の依頼をしてくださり、監督たちと直接的に繋がることができたのも山口さんのおかげなんです。だから、山口さんがもし存在しなかったら、この映画は生まれなかったんじゃないですかね。伊東美和さんは、普段から親交もあり、一緒にトークイベントを何度かやったこともあるのですが、ホラー系のライターや映画評論家の中でも僕が最も好きな人の一人なんです。フレンチホラーにももちろん詳しいですし、伊東さんにインタビューしたら面白いだろうな、と思っていたら、案の定面白かったです。伊東さんの批評眼も、ユーモアのセンスも好きなんです。
言語は全編、ほぼ英語ですね。
英語が75%でフランス語が20%、日本語が5%といった感じですね。元々北米やヨーロッパなど海外のマーケットをターゲットに作り始めた映画ですし、フレンチホラーが題材の作品とはいえ、フランス語に偏らなくてよかったな、と思ってます。海外のセールスエージェント会社が何社も手を上げてくださって、最終的に昨年のトロント映画祭で担当者と面談してフランスのSNDにお願いすることに決めました。今後海外の映画祭でもっと上映され、幅広く映画が売れることを期待してます。
Q、昨年急逝された、「隣の家の少女」などで知られる著名なホラー作家、ジャック・ケッチャム(ダラス・メイヤー)さんも出演してます。
ダラスは、6年前にニューヨークに住む共通の友人に紹介してもらって以来の友人です。彼の行きつけの、アッパーウェストサイドにある、レディー・ガガのお父さんが経営しているレストランのバーで初めて会ってから、よくメールで連絡を取り合うようになりました。ニューヨークにいるときは必ず彼に会って酒を飲み交わしました。偉大なホラー作家であるだけでなく、ホラーの造詣も深く、スマートでジェントルなでラディカルな、人間として魅力的な人でしたね。会う度に多くの刺激をもらいました。ホラー映画を心から愛してましたし。日本のホラーもフランスのホラーも大好きで、詳しかったです。『BEYOND BLOOD』の出演を依頼した時も、即座にOKしてくれて。初めて彼の自宅にお邪魔して、撮影をしました。カメラの前で少し緊張気味で、照れくさそうな様子が印象深かったです。あのインタビューは、一生忘れられないですね。昨年の1月に新年のメールが届き、その後メールをしても返事がなかったのでおかしいな、と不思議に思ったんです。僕が知る中で誰よりもすぐ返信をくれる律儀でマメな人だったので。すると、その数週間後に突然友人から訃報を教えてもらって。本当にショックですし、彼にこの映画を観てもらえなかったことが残念でなりません。
Q、映画の製作中、最もチャレンジングだったことはなんでしょうか?
製作自体のチャレンジや苦難は特にないですね。好きで作っていたことですし。学ぶことも多く、非常にやりがいがあるクリエイティヴな作業の連続で、大きな醍醐味がありました。一番ハードだったのは、昨年の1月に、最後の撮影を終えて帰国した日に、母を突然事故で失ったことです。そこから気力を取り戻し、再び映画の製作に向き合うのは今までの人生で一番の困難であり試練でした。
Q、『BEYOND BLOOD』というタイトルの意味を教えてください。
Bloodは、最初から絶対にタイトルに入れたいと考えていました。「血」はホラー映画に欠かせない重要なエッセンスですし。フレンチホラーの鮮血は一度見たら忘れられないものがありますし。フランス人監督たちの「血統」という意味でのBloodも反映してます。あと、Bloodには血縁、親族という意味もありますが、父と弟も具体的に製作に関わってくれましたし、母や兄、祖母も献身的に応援してくれていたので「小林家の血」という意味でもあります。Beyondは好きな言葉で、向こう側とか超越したとか凌駕した、という意味があるのですが、ここにBloodを組み合わせたら、見事にハマったと。あと、Beyondがタイトルに入っている好きな作品が結構あって。ルチオ・フルチ監督のゾンビ映画『ビヨンド』は大好きですし、パノス・コスマトス監督のSFホラー『Beyond the Black Rainbow』も素晴らしい。
Q、New French Extremity(ニュー・フレンチ・エクストリミティ)という呼称の、フランス映画のサブジャンルの大枠があるわけですが、今回、その中のNWOFHにフォーカスした理由は?
New French Extremityは、最初は意識していたのですが、そこにカテゴライズされている作品を見ると、クレール・ドゥニ監督の『ガーゴイル』とかマリナ・ドゥ・ヴァン監督の『イン・マイ・スキン』、『ベーゼ・モア』、あとレオス・カラックス監督の『ポーラX』とか、バイオレントでショッキングではあるけれど、ホラーではないアート映画がメイン。どちらかというとパゾリー二やブニュエル、アンジェイ・ズラウスキーといった監督たちの諸作の流れを受けたトランスアグレッシヴな映画なので、焦点が絞りづらいなと思いまして。ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督の『変態村』もダークなブラックコメディですし。『BEYOND BLOOD』ではやはり自分が好きな、純粋なフレンチホラーだけに特化することにしました。劇中、ギャスパー・ノエについては、少しだけ触れてますけど。
Q、一番好きなフレンチホラー作品はなんですか?
一本だけ選ぶのは難しいのですが、『マーターズ』を初めて観たときの衝撃は忘れられませんね。正視するのが辛いエクストリームでハードコアな残酷ホラーですが、同時に哲学的で深遠で。重層的で、なんて知的で荘厳な映画なんだろうと圧倒され、不思議なエネルギーをもらいました。『リヴィッド』はホラーというよりはダークファンタジーですが、監督二人のフランス人の美的感覚と資質が顕著な詩的で美しい作品で、うっとりしましたね。結局フレンチホラーはフランス映画なんです。『RAW』はスタイリッシュで繊細でユニークな青春映画ながら、題材はカニバリズムというダイナミックな融合を成功させた奇跡的な逸品ですね。スクリーンで5回は観ました。大好きです。
Q、『BEYOND BLOOD』には一つのストーリーの流れが、起承転結のようなものが存在しますね。
シッチェスの舞台挨拶でも話したのですが、僕はドキュメンタリー映画の作り方を学んだわけでもなく、映画製作自体勉強したことはありませんが、ただストーリーを語りたかった。良いストーリーを語りたかった。ただの記録映画にするつもりはありませんでした。もちろん劇映画ではなくノンフィクションのドキュメンタリーですし、はっきりした起承転結があるわけではありませんが、なるべく劇映画を思わせるようなドラマ性のあるストーリーテリングを実験的にドキュメンタリーでやれたらいいな、とは思ってました。
Q、監督にとっての真の「恐怖」とはなんでしょう?
なんでしょうね? なにもしないことかな? じっとしてられないんですよね。家の中でぼーっとするとか無理です。先日撮影でハワイに行ったとき、ビーチでぼーっとしようと思ったのですが、長くはもちませんでした(笑)。立ち止まったら死んでしまうような感じですね。常に刺激を求めている気がします。『BEYOND BLOOD』に即して話すと、フランスで当時、あのムーブメントがどのように受け入れられたのか、撮影を進めていくうちに、ショッキングな事実が明らかになり、それはまあ、真の恐怖でしたね。まさか、そんな事態になっていたのかという……。詳しくは映画を観ていただければ。
Q、映画への出演を打診しながら、OKが出なかった人もいますか?
何人かいますね。『THEM』の監督二人組の片割れ、ダヴィッド・モローに出演の依頼のメッセージを送ったのですが、返事がなく……。当時カナル・プラスにいた、ムーブメントの仕掛け人であるマニュエル・アラディは連絡は取れたのですが、現在は20世紀フォックスで働いているということもあり、出演を承諾してもらえませんでした。『マーターズ』の主演で、フランス映画祭のときにインタビューしたモルジャーナ・アラウィは、僕がパリにいるときに連絡はついたのですが、モロッコに滞在していて、結局会えずじまいでした。
Q、音楽にもこだわりがある監督ですが、この映画の音楽について教えてください。
僕は映画と同じかそれ以上音楽に情熱を燃やしていまして、かつてニューヨークで自分の音楽レーベルを立ち上げようとしたこともあるんです。なので、音楽は重要な要素でした。今回は、国内外の様々なクラシック音楽コンクールで受賞している弟の小林純生が4曲提供してくれていて、あと日本を代表する世界的なポストロック・バンド、MONOのギタリストのYODAさんが、3曲を書き下ろしてくれました。僕がこの世で最も好きな、伝説的なシューゲイザーバンド、Slowdiveのニール・ハルステッドのサイドプロジェクト、Black Hearted Brotherの曲も、ニールにお願いして2曲使用させてもらいました。彼とは友達なんです。あと元Railroad Jerk、White Hassleのマルセラス・ホールのソロのナンバーを3曲使ってます。僕の好きな友人ミュージシャンがメインの選曲ですね。僕のもう一本の監督作『Ramen Fever』では、Slowdiveの曲を2曲使ってますし、YODAさんと小林純生、マルセラス・ホールのそれぞれ素晴らしい楽曲を使用してます。このコラボレーションは、今後も続いていくと思います。
Q、本作に登場するメインの出演者たちの近況はどんな感じでしょう?
アレクサンドル・アジャは、サム・ライミ製作の『クロール 凶暴領域』がアメリカで封切られたばかりです。全米で初登場3位、なかなかの好スタートを切りました。スリリングで痛快なパニックホラーですよ。パスカルは、昨年彼らしいトリッキーな残酷ホラー『ゴーストランドの惨劇』を発表し、好評を博しました。現在はアガサ・クリスティーの原作を基にしたフランスのTVシリーズを撮影中です。ジュリアン&アレックスは、ベルギーで撮影していた新作ホラー映画がクランクアップしたばかりです。かなりユニークな設定の作品ですよ。ザヴィエは、『ザ・レイド』シリーズのギャレス・エヴァンス製作のイギリスのTVシリーズ「Gangs of London」の3エピソードの監督を務めていて、長期間ロンドンで撮影をしてました。僕も5月に撮影現場を訪れたのですが、これはかなり期待が持てそうです。来年フランスで大作を撮るみたいですよ。『RAW』で世界的に注目を集めたジュリアは、現在新作の準備を進めているところです。一作目が大成功を収めたために、プレッシャーもかなり大きいと思いますが、これを乗り越えて絶対に素晴らしい新作を届けてくれるはずです。コラリーも『REVENGE』で一気にブレイクしましたが、現在新作の脚本を執筆してますね。
Q、小林監督の次回作について教えてください。
世界的に人気が広がる大人気ラーメンチェーン「AFURI」のCEO中村比呂人氏と、ニューヨークの「NAKAMURA」で活躍する天才ラーメン職人、中村栄利氏の中村兄弟に焦点を当てたドキュメンタリー映画『Ramen Fever』が完成済みで、この作品は年内に海外の映画祭でお披露目される予定です。『二郎は鮨の夢を見る』「シェフのテーブル」のクリエーター、デヴィッド・ゲルブや日本のトップシェフ、成澤由浩さんも出演するフードドキュメンタリー映画の新機軸です。これまたロックでパンクな映画に仕上がってます。この続編の『Beyond Ramen』という映画も撮影が完了しており、これからポストプロダクションに入ります。秋には、ザヴィエ・ジャンやジュリアン・モーリーの協力のもと、フランスでフランスのクルーやキャストとともに15分ほどの短編映画を撮影し、来年のメジャー映画祭に送り込みます。これを名刺がわりに、すでに脚本が完成している長編映画をアメリカで撮ることが目標ですね。これはロマンティックなSFホラーです。オリジナルで独創的な作品になると思いますよ。自分自身、どんな作品が出来るのか非常に楽しみにしてます。
今日はありがとうございました。メルシーボクー!
ジュテーム!
小林真里(Masato Kobayashi)
1973年三重県生まれ。東京とニューヨークを拠点に活動。
監督 / プロデューサー / 脚本家 / 映画評論家 / 翻訳家。
監督作に『BEYOND BLOOD』(18)『Ramen Fever』(19)がある。
映画評論家として「DVD & 動画配信データ」や「シネマトゥデイ」などの媒体や、数々の映画関連書籍、映画パンフレット等に寄稿。
訳書に「ぼくのゾンビ・ライフ」(太田出版)や「RECKLESS ROAD: GUNS N' ROSES」(道出版)など。